所変わって、ここは郊外の住宅地のとあるアパートの一室。部屋の中央で、目を閉じて座禅を組んでいる男がひとり....誰であろう、ゆうかの恋人の順である。
一体、彼は何をしているのか?....目を閉じているにも関わらず何かが見えるのか、時折ひどく顔を歪ませている........
一方幻縛界では、アミネットの網に絡め取られたゆうか達が、アミネットの前に転がされて懸命にもがいていた。
「あん!な..なんとかしなくっちゃっ!うん!...ああん!だめっ!」
網は彼女達の体に密着し、厳しく締め上げていた。両手首は背中にねじ上げられてしまっているため、どうすることもできない。最も、幻縛界では後ろ手に縛り上げられていなくても、力は使えないのだが.....
「さあ、アミネット!やっておしまい!」
「グウアアアアアアアアアアッ!」
ミキの号令で、アミネットの左手から微弱な電流が流れ始める。電流は網を伝って、ゆうか達の体に刺激を与える。
「はん!....あっ!あっ!はあああああああんっ!」
「あん!やめてっ!....はあうん!あっ!あああんっ!」
全身隈なく締めつけている網から刺激され、悶えまくるゆうか達。
「ああん!...い..イプシロン!..は..早く来てっ!はあんっ!」
激しい轟音と共に、次元の壁を突き破り、イプシロンが駆け付ける。イプシロンは更にスピードを上げ、アミネットに体当たりをする。
「グウエエエエエエエエエエッ!」
アミネットは激しく跳ね飛ばされ、ゆうか達を縛り上げている網が、アミネットの指から離れる。同時に電撃も止まり、ゆうか達はほっと一息つく。
「イプシロン!イプシロン・レーザーよ!」
胡摩の叫びに反応し、イプシロン・レーザーが発射される。コマンダー・ミキとドクターb.bも吹き飛ばされ、幻縛界発生装置が破壊される。幻縛界は消滅し、あたりは元の空間に戻る。
「イプシロン!今のうちよ!...早く!あたし達の網を切って!」
イプシロンの座席が開き、マジックハンドが出て来る。指先からナイフが飛び出し、後ろ手に網に絡め取られている胡摩に近づいて来る。ナイフが胡摩の網を切る。ようやく自由になった胡摩は、ゆうか達の網も解いていく。全員が自由を取り戻した頃、アミネットが起き上がり、再びゆうか達に襲いかかって来る。
「ファンタジー・フォーメーションよ!」
ゆうか達は、素早くファンタジー・フォーメーションを組む。
「ファンタジー・アタック!」
「グウエエエエエエエエエエッ!」
ファンタジー・アタックが炸裂!アミネットは木っ端微塵に吹き飛んでしまう。
そこへ、稲光と共にジャルバス将軍が現れる。
「実に久しぶりだな...超再生!」