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「.....それで、今回は何か違っていたんじゃ?単に現れるのが遅かっただけでは、特別に変わった事の様にも思えんが?......」
ここでようやく、ドクターb.bが口を挟む。
「.....そう、大きな違いがありました.....今回、私は白銀の騎士を出現させない為、縛る以外はシバラレンジャー達に一切手出しをしませんでした。これは、以前リュウ元帥がとった作戦と一緒です。そして、今回も白銀の騎士を呼ぶ為、あちら側があえてシバラレンジャー達にいたずらをしています.......ただ、今回は向こうも全員に手を出してカモフラージュする余裕が無かった、だから......シバラレピンク一人に手を出しています!」
「?!」
流石に、この事にはドクターもリュウも衝撃を受けた。
「.....と....いう事は....つまり.....」
「白銀の騎士の登場は、シバラレピンクのピンチ状態に依存しているという事です!.......また、白銀の騎士の正体も、シバラレピンクに関係する人物である可能性が高い!!」
しばしの間、ナーワーの間に沈黙が続く。今まで闇に包まれていた白銀の騎士の正体。その闇が、わずかではあるが薄れてくる気配がした。
「.......まあ、あとの謎解きは皆様にお任せします。では、私はこれで.......」
そう言って、ちょこるは姿を消した。再び、ナーワーの間に静寂が訪れる。
「.....ん?.....」
すると、考え込んでいたドクターが顔を上げる。
「....ど...どうした?ドクター?!」
「い...いや.....何かを忘れている様な気がして........おお?!」
ドクターは、突如ある事を思い出して大声を上げた。それは.........

「はあああんっ!.....んっ!.....んふうんっ!!」
ミキの部屋では、未だに糸で厳しく後ろ手高手小手に縛り上げられた、コマンダー・ミキとミキ親衛隊の10人の女戦士達が、懸命にもがき続けていた。
「ああん!み.....ミキさまっ!....あんっ!」
もう、1日近くずっと縛られたままである。後ろ手は、相当きつく高手小手に捩じ上げられている為、強い痛みや痺れが体のあちこちで起こっていた。それでも、何とかしようと懸命にもがいてはいるものの、糸は全く緩みもしなかった。
「あん!....ど..ドクター....ナーワーさまっ!....な..何で誰も....あんっ!....た...助けにきて...くれないの?.....はあんっ!!」
自分達の事が忘れ去られているとは夢にも思わず、健気に仲間の助けを待つミキ達であった。


                              ( おしまい )