「何を白々しい事を言っている!ナーワー様の許可なく勝手に兵を動かし、まだ開発途中の幻縛獣まで持ち出して何を企んでいる!」
「あら、お言葉ですわね。ジャルバス将軍もいろいろとお忙しそうですから、私が何かと邪魔なシバラレンジャーを始末してあげようと思っただけですのに....」
ミキの皮肉たっぷりの言葉に、一瞬にらみ返したジャルバスであったが、鼻で笑いながら切り返した。
「ほう?...お前一人でか?」
ミキも負けずに鼻で笑い返す。
「ふ...もちろん...」
「よかろう、好きにするがいい...」
そう言ってミキの横をすり抜け、出口に向かって歩き出すジャルバス。しかし、出口直前で止まり振り返る。
「但し!失敗した時は....分かっているだろうな!」
「ええ...もちろんですわ!」
ミキは自身たっぷりに笑い返す。

ナーワーのアジトに潜入した胡摩は、真っ直ぐにゆうかの監禁されている地下室に向かう。
「ゆうか姉さん!」
「胡摩ちゃん!」
ゆうかにいたずらをしていた戦闘員たちは、あわててシバラレイエローに襲いかかる。しかし、戦闘員程度ではシバラレンジャーに適うはずも無く、あっという間にノックアウトさせられてしまう。
「ゆうか姉さん、大丈夫?」
「ありがとう。大丈夫よ!早く、この縄を解いてっ!」
「でも、ゆうか姉さんの後ろ手に縛り上げられた姿って...何かステキ...」
「ちょ、ちょっと胡摩ちゃん!気持ちは分かるけど、今はそんな事している場合じゃ無いの!早くしないとコマンダー・ミキが戻って来ちゃうわっ!」
「は...はいっ!ごめんなさいっ!今、解きます。」
胡摩がゆうかの縄を解き終えたところに、丁度コマンダー・ミキが戻って来た。
「ぬうっ!シバラレイエロー!」
「コマンダー・ミキ!よくもゆうか姉さんを!覚悟っ!」
身構える胡摩の横に、ゆうかも並ぶ。
「イエロー!ツイン・ボンディング・フレアーよっ!」
「はいっ!」
胡摩はゆうかの前にしゃがみ込み、両手を合わせて前に出す。ゆうかも両手を合わせて、胡摩の両手の上に重ねる。
「ツイン・ボンディング・フレアー」
二人の掛け声と同時に、彼女達の手から光のロープが放出され、あっという間にミキを後ろ手に縛り上げてしまった。
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