「はいっ!」
「おっと、動かないで!動くとこの子がどうなるか....」
ミキの言葉と同時に、きみの横にいた戦闘員が剣を構え、切先をきみに向ける。
「きみっ!」
思わず駆け寄りそうになってしまうゆうかを、ミキが左手を前に出し静止する。
「この子を助けたかったら、もう一度おとなしく縛られなさい!」
「卑怯者っ!何であなたはそんな卑怯な手しか使えないのっ!」
「だから言ったでしょ!普通に捕まえてもつまらないからだって...さあ、後ろを向いてっ!そして、両手を背中で組むのよっ!」
ゆうかと胡摩は、仕方なく言われた通り後ろを向き、両手を後ろに回し、軽く背中で組む。
「もっと高くよっ!」
「は、はいっ!」
『ああん、悔しいっ!でも、きみを人質に取られているからだめっ!言う事を聞くしかないわっ!』
ゆうかと胡摩は、背中に回した手を更に高く上げる。
「あん!」
軽い痛みが二人の体を走る。
「こ、これでいっぱいです。」
「そう。!それじゃあ、そのままゆっくりとこっちに来るのよ。」
自らを高手小手に締め上げたまま、後ろ向きにゆっくりとコマンダー・ミキに歩み寄るゆうかと胡摩。耐え難い屈辱感が二人の体を駆け巡る。
「はい!そこで止まって!」
自分の少し手前で、二人を止めるミキ。そして、戦闘員二人に首を振って合図を送る。戦闘員達は縄を取りだし、ゆうか達を縛り始める。
「あっ....あんっ!」
戦闘員の容赦無い縛りが、ゆうかと胡摩を厳しく締め上げる。こうしてゆうかは、胡摩と共に再び捕らわれの身となってしまった。
「さあっ!連れていきなさいっ!」
戦闘員に縄尻を引かれ、少しうなだれて部屋から連れ出されていくゆうかと胡摩。ミキは勝ち誇った笑みを浮かべ、縛られて連行されて行く二人を眺めていた。そして、ゆっくりと後を追って部屋を出て行く。後には、柱に縛り付けられたきみだけが残った。

ゆうかは、また同じ地下のお仕置部屋で、天井に繋がれて強引に立たされていた。胡摩もその横に同じ様に縛られている。そして、彼女達の体を、これまた同じ様に戦闘員達が弄んでいた。
「あっ!...あっ!...ああんっ!」
「はあんっ!...ああっ...あんっ!」
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