ジャルバス将軍の剣から発せられた、幾筋ものイナズマを浴びて、ポイズマスは再生し、更に巨大化して再びシバラレンジャーに向かってくる。
「ゆうかっ!シバラレクイーンよ!」
「はいっ!シバラレクイーン!発進!」
ファンタジーベースから、今度は女性型巨大ロボット、シバラレクイーンが発進する。戦闘ロボットとはとても思えない程、実に美しいプロポーションをしたシバラレンジャーの最終兵器で、唯一、シバラレピンクゆうかだけが搭乗することができるのだ。
着陸したシバラレクイーンの胸から、虹色の光がゆうかに向かって発せられる。光の中を通って、ゆうかは吸い込まれるようにシバラレクイーンの中に入っていく。
シバラレクイーンのコックピット。操作機械のような物は何も無い。360度全面視界モニターの中に、ゆうかが立っている。胡摩とイプシロンの様に、ゆうかとシバラレクイーンも完全にシンクロしていて、ゆうかの体の動きが、そのままシバラレクイーンの動きとなるのだ。
「いくわよっ!」
ポイズマスに飛びかかろうとするシバラレクイーン。しかし、ポイズマスの体から飛び出した触手に絡め取られてしまう。
「あっ!...ああんっ!」
触手は、シバラレクイーンの両手首を背中にねじ上げ、胸、膝、足首にも絡みついて、激しく締めつける。不覚にも、シバラレクイーンはポイズマスの触手によって、厳しく後ろ手に縛り上げられてしまった。当然、コックピットのゆうかも厳しく後ろ手に締め上げられてしまっている。
「あんっ!...だめっ!動けないっ!...なんとかしなくっちゃ!あん!あんっ!」
必死にもがくゆうか、しかし、触手は緩むどころか、更に厳しくシバラレクイーンとゆうかを縛り上げていく。
「大変!ゆうかを助けるのよ!」
シバラレクイーンに駆け寄ろうとするシバラレンジャー達。しかし、その行く手にジャルバス将軍が立ちはだかる。
「でやあっ!」
ジャルバスは左手を前に突き出し、強力なサイコキネシスで、シバラレンジャー達を後ろ手に金縛りにしてしまう。
「あっ!ああっ!」
「だめっ!動けないっ!」
「ああん!ゆうかっ!」
ジャルバスは右手に握った剣を大きく振りかざす。
「遊びは終わりだ!まとめて片付けてくれるっ!」
ポイズマスはゆっくりとシバラレクイーンに近づいてくる。ゆうかを縛り上げる触手は、更に厳しさを増していく。
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