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「さあ!言いなさい!何を企んでいるの?」
ミキの話はこうだった。この学園の中に隠してある特殊な機械からは、微弱な音波が発信されている。長くこの音波の中に居続けると、次第に人は理性を失う様になっていく。人により個体差はあるが、いち早く理性を喪失した物が、犯罪を犯していた。とりあえず、この学園にある物は実験機で、結果を見て、より強力な物を造って世界中にばらまこうというのであった。
「大変だわ!そんな事になったら...」
「直ぐにその機械を見つけ出して、破壊するのよ!」
「そうはさせへんで!」
その声に驚き、振り返る華汝とゆうか。そこには、体格の良い大男と細めだが背の高い男の二人組が立っていた。
「ウッチー!ヨッシー!」
「あ姉さん!えろうおそうなってすんまへんなあ!」
「今!こいつらいてこましたるんで、ちょっと待っとってや!」
ナーワー帝国、コマンダー・ミキ直属の凸凹コンビ、ウッチーとヨッシーである。
「う..ウッチー!!....よ..ヨッシー!!」
突如現れた援軍に嬉々とするコマンダー・ミキ。
「くっ!ナーワー帝国の戦士ね!いくわよ、ゆうか!」
「はいっ!」
華汝はウッチーと、ゆうかはヨッシーと対峙する。
「ブルー・イレイザーガン!」
「きかへんなあ!そんなもん!」
ウッチーの体は鎧の様に固く、銃の攻撃を全く寄せ付けなかった。「そりゃ〜っ!」
「きゃあああああっ!」
ウッチーの怪力で、華汝は弾き飛ばされてしまった。
「えいっ!やあっ!」
「おそい!おそい!そんなんではわいにはあたらんでえ!」
ゆうかはパンチ、キックを浴びせるが、動きの素早いヨッシーに全てかわされてしまう。
「ほな、いくでえ!」
「あっ!ああんっ!」
ヨッシーは素早くゆうかの後ろに回りこみ、両手を背中にねじ上げてしまった。
「よっしゃあ!縛るでえ!」
「ああん!やめてっ!」
ヨッシーはゆうかを厳しく後ろ手に縛り上げてしまった。
「こっちも縛るでえ!」
「ああっ!だめえっ!」
華汝も、ウッチーの怪力に抑えこまれ、厳しく後ろ手に縛り上げられてしまった。
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