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「ほほっ!ええもん見つけてきたで!」
「よ、ヨッシー様?...それは?」
ヨッシーは何やら、トランシーバーの様な物を4つ持ってきた。
「ドクターb.bの研究室からちょろまかして来たんや!簡易幻縛界発生装置や!」
「な...何ですか?それは?」
「こいつを部屋の4隅にセットすればな、部屋の中が幻縛界と同じ様になるんや!有効範囲は狭いけどな!」
戦闘員に弄ばれながらも、ゆうかはこの会話を聞いていた。
『何ですって?...大変だわっ!もし皆があたしを助けにこの部屋に入ってきたら...な、何とかしなくっちゃっ!』
そう思ったゆうかだが、厳しく後ろ手に縛り上げられた身ではどうすることもできなかった。
「さあ!これを部屋の4隅にセットするんや!そんで、スイッチを入れるんや!」
戦闘員達は、それぞれヨッシーから装置を受け取り部屋の4隅にセットする。ヨッシーはゆうかに歩み寄る。
「あんさんには、ちょっとの間黙っててもらうで!」
「な、何をい...むっ!むむむむむんっ!」
ゆうかは、ヨッシーに猿轡を噛まされてしまった。
「お仲間に、余計な事を言われると困るよってな!」
「むうっ!むん!むん!むむむむむむうんっ!」
「おーし!みんな隠れるんや!」
戦闘員達は、それぞれ部屋を出て何処かへ隠れてしまった。部屋には、厳しく縛り上げられ、猿轡を噛まされたゆうか一人が残った。

ゆうかが捕まっている廃墟ビルの前に、のりこと胡摩が駆けつけた。
「ゆうか姉さんさんはあの中ね、早く助けてあげなくっちゃっ!」
「待って!どんな罠が仕掛けてあるか分からない。まゆみさん達が来るのを待ったほうがいいわ!」
「そんな悠長な事を言ってられないわ!こうしている間にも、ゆうか姉さんはどんなひどい目に合っているか...」
そう言って胡摩は両手を背中で組み、自縛装置のスイッチを押す。細い縄が飛び出し、胡摩は後ろ手に縛り上げられる。
「シバラレ・チェンジ!」
胡摩はシバラレイエローに変身する。
「仕方ないわね...」
のりこも両手を背中で組み、自縛装置のスイッチを押す。細い縄が飛び出し、のりこも後ろ手に縛り上げられる。
「シバラレ・チェンジ!」
のりこはシバラレホワイトに変身する。そうして、二人でビルの中へ入っていく。
二人で前後を警戒しながら、中を捜索する。そして、ゆうかが捕まっている部屋にたどり着く。
「ゆうか姉さん!」
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