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装置が2個破壊されたため、部屋の中は通常の状態に戻っていた。まゆみ、華汝は次々と戦闘員達を倒し、ヨッシーと対峙する。
「ヨッシー!覚悟!」
「ちょいまち!後ろを見てみ!」
言われて、後ろを振り返ったまゆみと華汝は愕然とする。縛り上げられているのりこと胡摩の横に、倒したはずの戦闘員が立ち二人に剣を突き立てているのだ。
「動くな!動くとこの二人がどうなるか...」
「そんなばかな!確かに倒したはずなのに?」
「ほっほ〜っ!それがこっちの作戦や!あんさんらに簡易幻縛界は通用せんやろと見越してな、わざとやられたフリして油断させたんや!思った以上にうまくいったで!」
「くっ!姑息なっ!」
「何とでも言いや!...さあ!お仲間が可愛かったら、まず武器を捨てるんや!」
仕方なく、剣と銃を捨てるまゆみと華汝。
「むうんっ!むん!むむむむむむんっ!(だめっ!まゆ姉ちゃん!あたし達に構わず闘ってっ!)」
ゆうか達は、懸命に声にならない叫びを続ける。
「次は両手を背中で組むんや!目いっぱい高くやで!ほれ、早ようしいや!」
まゆみと華汝は、言われたとおり両手を背中で組み、限界まで高く上げる。
「あんっ!こ...これでいっぱいですっ!」
「ようし、ええやろ!...おいっ!そこでのされてる奴!いつまでのびてるんや!仕返しやで!早よう起きてこいつら縛り上げんかい!」
シバラレレッドとブルーにやられて、本当に伸びていた戦闘員達がつらそうに立ちあがる。
「あいててて、容赦無くやりやがって....」
「こ、この礼は数倍にして返してやるからな!」
いち早く立ち上がった二人が、言われるままに両手を高手小手に組んでいる、まゆみと華汝に縄を掛けていく。
「あうっ!...あんっ!」
「やんっ!...い、いたいっ!」
伸された恨みも込めて、目いっぱい力を込めて縛り上げられたため、まゆみと華汝の体に何度となく激痛が走った。
「むうんっ!むーっ!むーっ!」
「むっ!むむむむむむむんっ!」
「むふうんっ!...んっ!んっ!」
自分達のせいで、まゆみと華汝は厳しく後ろ手に縛り上げられて行く。自責の念と、自分達の情けなさに、ゆうか達は涙ぐんでいる。しかし、厳しく後ろ手に縛り上げられてしまっている彼女達にできる事は、ただもがく事と、声にならない叫びを上げ続ける事だけであった。そして、とうとうまゆみと華汝も、ゆうか達と同じ様に厳しく縄を掛けられ、彼女達の横に同じ様に縛り付けられたしまった。
「ほっほ〜っ!やったでえ!これでシバラレンジャー5人制覇や!」
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