「な...何だかわけがわかんないけど...とりあえず二人を助けましょう!」
まゆみはゆうかを、のりこと胡摩は華汝を助け起こす。
「あん!...ま..まゆねえ...はんっ!..だ..だめっ!...はあんっ!」
「もうちょっと我慢してゆうか!直ぐに解いてあげるから!」
まゆみは、ゆうかを厳しく後ろ手に縛り上げている、手首の結び目を解く。ナワナワの締めつける力は強いが、縛られていないシバラレンジャーのパワーなら楽に解くことができる。しかし....
「はっ!はあああああんっ!」
解いたと思った結び目が、直ぐに元通りに縛り直されてしまった。
「え?!ど...どうしてっ?」
まゆみは直ぐに、もう一度結び目を解く。しかし、やっぱり直ぐに元通りに縛り直されてしまう。
「あん!だめっ!」
「まゆみさん!華汝さんの縄が解けません!」
のりこと胡摩も、何度も華汝を縛り上げている縄を解こうとしたが、ことごとく縛り直されてしまった。
「ど...どういう事?縄が...まるで生き物みたいに....」
ゆうかと華汝は、厳しい責めに相変わらず悶え続けている。何とか二人を助けたい...しかし、その術が見つからない。動揺するまゆみ達を、木の上からちょこるがじっと見つめている。
「さて、そろそろ残りの人達にも参加してもらいましょうか。」
ちょこるはマントの中から、縄を3本....いや、ナワナワを3匹取りだし、放り投げた。
「な....何?」
5人の目の前に、3本の縄が投げ下ろされた。
「あん!..だ..め...はあんっ!..に...にげ...あっ!あふうううんっ!」
ナワナワの恐ろしさを、肌身にしみて分かっているゆうかは、必死に皆に逃げるように伝える。しかし、厳しい責めのために、思うように言葉にならない。
ナワナワは突然動き出し、まゆみ、のりこ、胡摩に飛びかかって来た。
「あっ!」
まず、3人の手首に絡みつく。一瞬の出来事に、皆反応が遅れる。次の瞬間、両手首は厳しく背中までねじ上げられてしまう。
「あっ!ああんっ!」
後ろ手にされてしまっては、もうシバラレンジャーの力を発揮する事はできない。ナワナワの成すがままである。後ろ手にされる前に、何とかしなければならなかった。しかし、まゆみ達はナワナワの正体を知らなかった。仮に知っていたとしても、ナワナワの動きは素早く、対応は難しかったかも知れない。
ナワナワはまゆみ達の胸の上下にも厳しく縄を掛け、高手小手に締め上げた後ろ手の手首と、きつく結んでしまう。もうまゆみ達に逃れる術は無い。
「ああんっ!縄が勝手にあたし達を縛り上げていくわ!はあんっ!」
「な...なんとかしなくっちゃ!...あんっ!だめっ!」
「ま...まるで生き物みたいだわ!この縄...あっ!いやんっ!」