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ひとつの事件が終わって、ゆうか達はファンタジーベースの地下室に集まっていた。地下は、特殊トレーニングルームという名称にはなっているが、その実はお仕置部屋なのである。
今日のお仕置は、ゆうかと胡摩であった。
「あーん!まゆ姉ちゃん許してっ!」
「ごめんなさい!許してくださいっ!」
ゆうかと胡摩は厳しく後ろ手に縛り上げられた上、胸、膝、足首にもきつく縄をかけられ、天井から吊り下げられてしまった。
「だめよ!あなた達のせいであたし達も縛られて、さんざんひどい目にあったんだから!」
「本当よ!白銀の騎士様が来て下さらなかったらどうなってたか...のりこ!」
「ごめんなさい!ゆうかさん!胡摩!」
そう言って、のりこはうなぎロボットを二人の体に巻きつける。
「はっ!...はあんっ!...あっ!ああんっ!」
「あんっ!...あうん!...あっ!あっ!あああああんっ!」
お仕置は30分程続いた。しかし、お仕置が終わっても、ゆうか達は縄を解いては貰えなかった。
「罰として、しばらくそのままでいなさい!」
「そんな!ひどいっ!お願い!もう許してっ!」
「だ〜めっ!じっくり反省しなさい!」
そう言って、3人は部屋を出ていってしまった。後には、後ろ手に縛り上げられ、天井から吊り下げられたゆうかと胡摩だけが残った。
しばらく、うな垂れて黙り込んでいた二人だったが、ようやく胡摩が口を開いた。
「ゆうか姉さん、こんな時になんなんですけど...あたし達って、何故変身後に後ろ手に縛られると力が使えなくなるんですか?」
「え?!」
「あたし、チームに入ったのも一番最後だし...あまり詳しく聞かされてないんです。」
「あ...そうだっけ?」
「あたし達、遥か昔に居た”しばられ人”の遠い子孫で、その為に後ろ手に縛られると変身できるんですよね。」
「え...ええ。」
「でも、何で後ろ手に縛られないといけないいですか?それに、さっきも聞きましたけど、変身後に縛られるとどうして力が使えなくなるんですか?」
「うん...あたしもそんなに詳しくは知らないんだけど...」
ゆうかは、かつてME指令より聞かされた内容を、胡摩に語った。
【第7話】  白銀の騎士、その正体
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