両手を付いて横座りのまま俯いて、ゆうか達は立ち上がる事もできなかった。
「ゆ...ゆうかさん!み...皆さんっ!」
これには桜も、おろおろするばかり。
「..ふっ...どうやら、他のシバラレンジャー達は戦う事ができないようね...ようし、相手はたった一人も同じ、やっておしまいっ!!」
「キキーッ!!」
それを見たミキが、これ幸いとばかりに戦闘員達に指令を出す。ようやく体勢を立て直した戦闘員達が、この号令で一斉に桜達に向かって来た。
「くっ...ま..負けるもんですかっ!!」
「キイイイイイイイイッ!!」
戦闘員達は、シバラレンジャー達を取り囲む様に四方から突進してくる。これでは、桜一人ではとても防ぎ切れない様に思われた.....だが!!
「バイオレット・ソーサー!」
シバラレバイオレットの手から、フリスビーの様な円盤が放たれる。
「ギイエエエエエエエエッ!!」
「ギャアアアアアアアアッ!!」
ソーサーは大きな円を描いて、四方から攻め入る戦闘員達を薙ぎ倒し、シバラレバイオレットの元に返って来る。
「くっ....な..何をやってるのっ!相手はたった一人よっ!さっさと片付けてしまいなさいっ!!」
「キキイイイイイイッ!!」
ミキに叱咤され、再び戦闘員軍団は突進して来るが......
「えええええええいっ!!」
「きえええええええっ!!」
またもソーサーに阻まれ、中々シバラレンジャー達に近寄れない。
「ええいっ!!サイミンガーっ!!」
「ガガガガガアアアアアアアアッ!」
しびれを切らしたミキは、サイミンガーに指示を出す。サイミンガーは、大きな叫び声を挙げながら、シバラレバイオレットに向かって突進して来る。
「させるもんですかっ!バイオレット・ソーサーっ!」
桜は、すかさずソーサーをサイミンガーに向かって放つ。が......
「ガガガガガアアアアアアアアッ!」
何と、サイミンガーはソーサーを弾き飛ばして、そのまま桜に突進して来た。
「きゃああああああああああっ!」
サイミンガーの体当たりで、桜は大きく跳ね飛ばされてしまう。
「い...今よっ!!」
「キキイイイイイイッ!!」
倒れた桜に、これ幸いとばかりに戦闘員軍団が群がって来る。