「あっ....あんっ!」
遂に桜は取り抑えられ、後ろ手に締め上げられてしまう。
「ふふっ...いいザマね...さあ!厳しく縛り上げてしまいなさいっ!」
「ああん!...い..いやっ!放してっ!」
懸命に抵抗する桜だが、後ろ手に締め上げられてしまっては唯の女の子も同然、戦闘員の力に逆らえる筈も無い。哀れ、このまま縛り上げられてしまうのかと思ったその時.....
「ホワイト・百烈拳!!」
「ギイエエエエエエエエッ!!」
桜を押さえ付けていた戦闘員が、シバラレホワイトの攻撃で弾き飛ばされる。そして更に、
「レッド・マイティーソード!!」
「ギャアアアアアアアアッ!!」
「ブルー・イレイザーガン!!」
「ギイエエエエエエエエッ!!」
その他の戦闘員達も、シバラレレッドとシバラレブルーの攻撃でなぎ倒される。
「...な...どうして?!あ...あんた達、立ち上がる事もできなかった筈なのに???」
突然の事態に驚愕するミキ。そして、視線を先程シバラレンジャー達が蹲っていた方に向ける....
「?!!」
そこには、まだ両手を付いて横座りの姿勢のシバラレピンクとシバラレイエローが居た。が、二人を、淡い光の光線が包んでいた。その光線を発しているのは....何とラビ子であった。
「う....ううんっ!」
「んっ...ふんっ!」
急に力を得たように、ゆうかと胡摩は立ち上がった。そして、まゆみ達のもとに駆け寄って、ようやくシバラレンジャー6人が万全の状態で勢揃いした。
「な...何なの?あの光は....あ..あなた達、どうして??」
相変わらず鳩が豆鉄砲を食らった表情のミキに、まゆみが勝ち誇った様に答える。
「ラビ子は、指令があたし達シバラレンジャーを支援する為に造ったアンドロイドよ!万一の時の為に、あたし達の体力を回復する為のヒーリング機能を備えているのよっ!」
そう、ラビ子にはシバラレンジャーを支援する為の様々な機能が備わっている。また、MEからの指令が無い時は、自動的に彼女達を支援する様にプログラムされていた。先程は、催眠状態のMEが絶えず指令を出していた為、シバラレンジャー達を戒める行動ばかり取っていた。しかし、MEが意識を失っている今は、本来のプログラム通り動いてシバラレンジャー達の体力を回復させたのだ。
「さあ!今までの借りをたっぷりと返させて貰うわよ!コマンダー・ミキ!!」
「くっ!か..返り討ちにしてあげるわ!かかれーーーっ!!」
ミキの号令で、再び戦闘員軍団がシバラレンジャー達に襲い掛かる。
「みんな!いくわよっ!」
「はいっ!!」
今度は、6人揃ったシバラレンジャーがこれを迎え討つ。