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胡摩も同じ様に押され、よたつく足で歩き出す。膝を縛られているため、満足に歩く事はできない。どうしても、もたついた歩きになってしまう。戦闘員達はそれが分かっていながら、なぶる様にゆうか達を急き立てる。
「早くしろっ!」
「もたもた歩くんじゃない!」
「あんっ!ゆうか姉さん!」
「あん!がんばって胡摩ちゃん!..負けちゃダメっ!ああんっ!」
しばらくその様子を眺めていたb.bは、ゆっくりと歩き出し、その後を追って地下に降りて行った。

ファンタジーベース司令室。ME指令が、一人モニターを眺めている。
「うん?.....ゆうかと胡摩のペンダントの反応が無いな.....何か電波妨害を受けている様だ....いかん!緊急事態だ!」
ME指令は、非常召集のボタンを押す。これにより、シバラレンジャー達全員のペンダントに電波が送られ、彼女達はファンタジーベースへと集合するのだ。

NFホール地下室。厳しく後ろ手に縛り上げられたゆうかと胡摩は、足首も縛られた上、中央のカプセルの中に入れられていた。
「あんっ!あたし達を、いったいどうするつもりなの?」
「いやっ!...ここから出してっ!あんっ!」
「静かにせんか!お前達が知りたがってた、わしの目的を今みせてやろうというのじゃ!」
  1. bは、装置の中央のレバーを目いっぱい引く。轟音と共に装置が動き出し、カプセルの中に電流が流れ始める。
「あっ!...はんっ!ゆ..ゆうか姉さんっ!」
「あんっ!...が..がんばるのよ!胡摩ちゃん!..はああんっ!」
電流の刺激に、悶え始めるゆうかと胡摩。
「ふっふっふっ....いよいよじゃぞ!」
装置の駆動音が更に高まる。部屋の隅のカプセルの中を、幾筋もの稲光が駆け巡る。そしてカプセルの内部を激しい閃光が満たす。そして、光は徐々に弱まり、その中に二つの人影が現れる。
「あっ...あんっ!ゆうか姉さん!あれ!...」
「そ...そんな?....あんっ!」
何とそこには、シバラレピンクゆうかとシバラレイエロー胡摩の姿があった。
「ど...どうなってるの?」
「な..なんで、あたし達があそこに?....」
部屋の隅のカプセルが開き、もう一人のシバラレピンクとシバラレイエローが出てくる。ゆっくり歩いてきた彼女達は、ドクターb.bの前に跪く。
「ふふふ...どうじゃ?わしの開発した万能コピーマシンは?」
「ば..万能...コピーマシン?」
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