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「この二人は、お前達の完全な複製じゃ!何から何までお前達と全く同じ....ただひとつ、ナーワーの命令に絶対服従する、という事を除いてな....」
「な..何ですって?...」
「ま..まさか、その二人を使って....」
「その通り....お前達の仲間でも、この二人が複製という事には気付くまい。油断したところを、この二人が縛り上げてしまうという訳じゃ!」
「そ..そんな事をさせるもんですか!..んっ!ううんっ!あんっ!」
懸命にもがくゆうかだが、厳しく後ろ手に縛り上げられているため、どうにもならない。
「ふふふ...ムダな事はやめるんじゃな。....さあ、シバラレピンク!シバラレイエローよ!お前達は今すぐコマンダー・ミキの指揮下に入り、残り4人のシバラレンジャーを罠にかけて縛り上げるのだ!」
「ははっ!」
「仰せの通りに、ドクターb.b様!」
偽シバラレピンクと偽シバラレイエローは、b.bに一礼をしてから立ち上がり、地下室を出て行った。
「あん!ゆうか姉さん!...このままじゃ、まゆみさん達まで縛り上げられてしまいます!」
「な..なんとかしなくっちゃっ!...んっ!あんっ!だめっ!」
何度も、縄を解こうともがくゆうかと胡摩。しかし、縄は全く緩まない。おまけに、頑丈なカプセルの中に入れられていては、到底逃げ出す事は不可能である。
「ほっほっほっ...そこのモニターに、上の様子を映しておいてやろう。仲間が自分達に縛られる様を、そこでじっくりと眺めているがいい....」
  1. bは、メインモニターのスイッチを入れる。モニターに、ホール1階の様子が映し出される。
「お前達!後を頼むぞ!」
「キーッ!」
縛られたゆうかと胡摩と、3名の見張りを残して、b.bは地下室を出て行った。カプセルの中では、無駄とは知りながらも、ゆうかと胡摩が懸命にもがき続けていた。
「うん!...んんっ!...あん!だめっ!...あんっ!」
「あんっ!なんとか...なんとかしなくっちゃっ!あんっ!あんっ!」
厳しく後ろ手に縛り上げられた体を、懸命にくねらせる二人。だが、彼女たちの努力も空しく、縄は一向に緩む気配すら見せない。戦闘員達は、無駄なあがきを続けるゆうか達を、鼻で笑って眺めていた。

ファンタジーベース。ME指令を囲んで、まゆみ、華汝、のりこ、桜が集まっている。
「...というわけで、ゆうかと胡摩のペンダントの反応が無い!妨害電波が出ている様な場所に、監禁されている可能性が高い!」
「指令!でも、電波が届かないんじゃ、どうやって二人を捜せばいいんですか?」
「最後に、二人の電波が確認された地点をまず捜してくれ!...桜!」
「はいっ!」
桜が、メインモニターに市街地の地図を映し出す。右端の方に、ピンクとイエローの光が点滅している。
「これが、ゆうかさんと胡摩さんのペンダントの電波の、最終確認地点です。NFホールの前です。」
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