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「二人は、このNFホールに入って行った可能性が高い。直ちにNFホールに向かってくれ。但し、敵が罠を仕掛けている可能性が高い!十分に注意して行くように!」
「はいっ!」

NFホールの前、のりこと桜が歩いてくる。二人は、掲示板のちらしに目をやる。
「ブライアン・バクスター緊縛美の世界...何?これ?」
「緊縛画を描く画家の、個展みたいですね....ゆうかさん達も、これを見に行ったんでしょうか?」
「...とにかく、入って見ましょう。」
二人は、ホールの中へ入って行く。相変わらず、中は閑散としていて観覧者はいない。のりこと桜は、絵をひとつずつ見ながら、ゆっくりと中を進んで行く。
「わあ..凄い、この絵...あたし、何か感じて来ちゃった!」
「でも...変ね?」
「え?何がですか?」
「こういう絵、好きそうな人はいっぱいいると思うのに、誰も見に来て無いなんて....」
「そういえばそうですね...縄のファンタジーのチャットに来てる人なんか、喜んで見に来そうだけど...」
しばらくして、二人はホールの中央の、問題の絵の前にたどり着いた。
「の..のりこさん...こ、これ...」
「なるほど...ゆうかさん達は、この絵におびき出されたのね!」
「その通り!」
慌てて振り向くのりこと桜。そこには、いつの間に沸いて出たのか、コマンダー・ミキと戦闘員軍団が立っていた。
「ようこそ、ドクターb.bの緊縛美の世界へ...」
「へえ...これってドクターb.bが描いたの?意外な才能があるのね。」
「ゆうかさん達は何処っ?」
「あせらなくても、直ぐに会わせてあげるわ。厳しく後ろ手に縛り上げてからね!さあ!やっておしまい!」
「キーッ!」
「変身よ!桜ちゃん!」
「はいっ!」
のりこと桜は、両手を背中で組んで自縛装置のスイッチを押す。細い縄が、二人の手首に絡みつき、のりこと桜は後ろ手に縛り上げられる。
「シバラレ・チェンジ!」
二人のペンダントが輝き、縄は飛び散り、光の中からシバラレホワイトとシバラレバイオレットが現れる。
「ふふふっ...バカね、このホールには簡易幻縛界発生装置が仕掛けられているのよ!あなた達の力は使えないわ!それっ、厳しく縛り上げてしまいなさいっ!」
「えいっ!」
「やあっ!」
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