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すると、どうした事か、レイコの体が少しづつ縮んでいく。次第に縄はゆるゆるになっていき、レイコは縄抜けに成功する。少し経つと、レイコの体は元に戻った。
「ふう....やったわ!」
レイコは地球人では無く、既にバクーにより滅ぼされてしまった、ナワント星の生き残りであった。ナワント星人は、他の星の人達には無い、不思議な超能力を持っていた。これも、そのナワント星人特有の超能力であった。しかし、全身の細胞レベルでエネルギーを消費するため、せいぜい1日1回が限度であった。
「さあ、早く子供達を助けださなくっちゃっ!」
ドアのカギをこじ開けようと近づいた時、何者かが歩いて来る足音が聞こえる。レイコは慌てて床に落ちている縄を体に巻き付け、まだ後ろ手に縛り上げられている振りをする。カギが開き、その者は独房内に入ってくる。くの一三姉妹の末っ子のユーカである。
「ふふっ、ただ縛られているのも退屈でしょ!あたしが少しの間遊んであげるわ。」
そう言って、ユーカはレイコに近づいて来る。
「お生憎様、あたしはあなたなんかと遊んでいる暇は無いの!」
レイコは一気に縄を解いて起きあがり、素早くユーカの背後に回り込む。そして、ユーカの両手を、背中の高い位置までねじ上げてしまう。
「あっ!ああんっ!」
そして、素早くユーカを後ろ手に縛り上げていく。胸、膝、足首も縛り上げ、口には猿轡も噛ませてしまう。
「むふううううんっ!...むーっ!むむむむんっ!」
哀れ、ユーカはピンクの超ミニの忍者装束姿で、厳しく後ろ手に縛り上げられてしまった。その場に転がされ、懸命にもがくユーカ。
「むんっ!むふっ!むん!....むーっ!むーっ!」
「あたしは忙しいのでこれで失礼するわ!あなたは一人で、ゆっくり楽しんでいてね!」
そう言って、レイコは走って独房を出て行く。残されたユーカは、縛られた体をくねらせ、くぐもった声を上げるしかなかった。

アジトの中を走り回り、レイコはようやく子供達のいる部屋にたどり着いた。そこは、講堂の様な部屋で、子供達は椅子に座ってじっとしていた。教壇の所には、神父姿をした男が立っている。
「みんな!逃げるのよ!」
子供達のところに駆け寄り、声を掛けるレイコ。しかし、子供達の反応は無い。良く見ると、子供達は目を閉じて、しきりに何かを呟いている。
「みんな?...どうしたの?」
「困りますな!授業の邪魔をされては.....」
教壇の男が語り掛けて来る。
「あなたは何者?子供達に何をしたの?」
「皆、真剣に私の講義を聞いていただけですよ...ウヒャヒャヒャ....グワアアアアアアアアッ!」
神父姿の男は、見る見る内に、モンスターへと姿を変えていく。ドン・ブラドの造り出した、縛烈獣センノウンへと。
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