「じゃあね。ばいばい!」
皆に手を振って、ゆうかは駆け足で公園を出ていった。
「さあ、俺達も帰るか!」
「そうね。じゃあ順さん、ごきげんよう。」
「待て!」
順に背を向けて、歩いて行こうとする二人を、順は呼び止めた。
「あんた達は何者だ?どうして俺達に近づいてきた?」
デルビルはゆっくりと、順の方を振り向く。
「ふっ、さすがは白銀の騎士。俺達が地球人じゃ無い事は見破ったみたいだな。」
「な..どうしてそれを?」
「心配しないで...あたし達、決して怪しい者じゃありません。でも、今は正体を明かせません。あなたがゆうかさんにそうしている様に...」
「な...そんな事まで...あんた達はいったい....」
それだけ言い残して、デルビルとレイコはその場を去っていった。彼等の言葉を鵜呑みにした訳では無い、しかし、今の順には闘う力も無い。順は、ただ呆然と二人の後姿を見送っていた。

そのころ、夕暮れの街角に、突然、幻縛獣ナゲナンワーが出現していた。
「ナゲナンワアアアアアアアアッ!」
ナゲナンワは、体から無数の投げ縄を発する。発せられた投げ縄は、道行く女性達を次々と後ろ手に縛り上げていく。
「ああっ!あんっ!」
「あん!いやあんっ!」
路面は、後ろ手に縛り上げられた女性で埋め尽くされて行く。
「レッド・マイティーソード!」
「ブルー・イレイザーガン!」
「グウエエエエエエエエエッ!」
掻け付けた、シバラレレッド・ブルーの攻撃に、ナゲナンワーは弾き飛ばされる。
「イエロー!今の内にみんなを!」
「はいっ!」
シバラレイエローが、道端で縛られて転がされている女性達の縄を解いて回る。その間、レッドとブルーが幻縛獣を引き付ける。
「ナゲナンワアアアアアアアアッ!」
「あっ...ああんっ!」
「しまった!..あんっ!」
しかし、さすがに二人では辛く、まゆみも華汝も、ナゲナンワーの投げ縄で、厳しく後ろ手に縛り上げれてしまった。
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