しかし、桜の投げたソーサーが、投げ縄をことごとく打ち落とす。
「今よ!みんなで一斉に行くわよ!」
「はいっ!」
まゆみの掛け声で、まゆみ、華汝、のりこ、ゆうか、胡摩が一斉にジャンプし、5人同時にナゲナンワーにキックを浴びせる。
「グウエエエエエエエエエッ!」
ナゲナンワーは、先程よりも激しく跳ね飛ばされてしまう。
「そこまでよ!」
突然の声に、全員声の方に振り向く。そこには一人の女性が立っていた。ツカサである。
「あなた達がシバラレンジャー?まだまだ青いわね。」
「な..なんなのあなたは?」
「あたしは、宇宙海賊ツカサ。あなた達に、本当の闘いって物を教えてあげるわ。」
ツカサの挑発に、真っ先に乗ったのはゆうかだった。
「何よ!偉そうに...行くわよ!胡摩ちゃん!」
「は..はいっ!」
胡摩はゆうかの前にしゃがみ込み、両手を合わせて前に出す。ゆうかも両手を合わせて、胡摩の両手の上に重ねる。
「ツイン・ボンディング・フレアー!」
二人の掛け声と同時に、彼女達の手から光のロープが放出され、あっという間にツカサを後ろ手に縛り上げてしまった。
「ああっ!ああんっ!」
ツカサは懸命にもがく。光のロープは徐々に光を失い、普通の縄となってツカサを厳しく後ろ手に縛り上げている。
「何よ!..これでおしまい?全然弱いじゃない...」
その言葉に、ツカサは妖しい微笑を返す。
「もちろん..お楽しみはこれからよ....シバラレ・チェンジ!」
「な..何ですって?!」
眩い光がツカサを包み込む。縄は飛び散り、光の中から黒いレオタードに網タイツの、妖しい女戦士が現れる。
「妖しき黒薔薇!シバラレブラック!」
驚愕するゆうか達。
「ま...まさか...シバラレンジャー?...」
「う...宇宙にもしばられ人の子孫が...じゃあ、やはりしばられ人は宇宙人?」
呆然とするゆうか達に、笑いながら答えるツカサ。
「ふふふ...そう。あなた達の言うしばられ人とは、第164星系に属するボンデージ星人の事よ。最も、ボンデージ星自体は千年以上も前に巨大彗星の衝突で無くなっているけど.....さあ、そろそろ本気を出して行くわよ!」