ツカサが、本当に嬉しそうに微笑みながら言う。頼みの綱の白銀の騎士も、劣勢に追い込まれ、自分達は厳しく後ろ手に縛り上げられ、逆さ吊りにされているため何の抵抗も出来ない。どうしようも無い絶望感が、ゆうか達に襲い掛かる。
(あん!このままじゃ...あたし達も..白銀の騎士様も.....な、なんとかしなくっちゃっ!た..助けてっ!誰かっ!)
心の中で、悲痛な叫びを上げるゆうか。
「ふふ...どうやら勝負あったようじゃの....」
ドクターb.bは、かすかな笑みを浮かべながら、じっくりと戦況を見つめていた。
「ふふふ....この後は、どうやって可愛がってあげようかしら?.....」
「あん!....ゆるして....はんっ!あはああああああんっ!」
既に彼女達の縄は、相当きつく締め上げられてしまっていた。その上、急所に当たっているこぶ付き股縄も、どんどん締め付けを増していく。このまま放置されているだけでもどんどん辛くなっていくのに、この上何をされてしまうのだろうか?不安に押し潰されそうになるゆうか達。
一方、手負いの白銀の騎士に、黒鋼の騎士、ジャルバス、ナゲナンワーが迫る。
「ふふん!この程度か?....噂ほどではないな、白銀の騎士!」
「今日こそは、引導を渡してくれる!」
「グウアアアアアアアアアッ!」
「くっ!.........」
その時、激しい爆音と共に、一台のジープが駆けて来た。ジープは、白銀の騎士に迫る黒鋼の騎士、ジャルバス、ナゲナンワーに向かって真っ直ぐに突っ込んで来る。
「ぬおおおおおおおっ!」
「うおおおっ!」
黒鋼の騎士とジャルバスは、巧みにジープの突進を交わす。
「グウエエエエエエエエエエッ!」
ナゲナンワーだけが、またしても直撃を食らって大きく跳ね飛ばされてしまった。
「な...何奴?!」
体勢を立て直し、身構えるジャルバス。反転して止まったジープから、茶色の皮ジャンと白のスラックス姿の男が降立つ。
「お...お前は?!」
白銀の騎士と黒鋼の騎士が、同時に叫ぶ。黒鋼の騎士も、この男を知っている様だ。
「黒鋼の騎士!もう逃がさないぞ!.....緑射!(りょくしゃ)」
一瞬の内に男は、メタリック・グリーンのコンバットスーツに身を包んだ、一人の戦士へと姿を変える!
「宇宙刑事!デルビル!」
「う...宇宙刑事だと?!」
宇宙刑事デルビルは、わずか1ミリ秒で緑射蒸着を完了する。では、その原理を説明しよう!地球を育む、広大な大自然から、デルビルの母艦・ボンディングバースにネイチャーエネルギーが注がれる。増幅されたネイチャーエネルギーは、緑色のハイパーメタルに変換され、デルビルに緑射蒸着されるのだ。
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