ナゲナンワーは、幾つもの投げ縄を発射する。
「えいっ!....やあっ!」
ゆうかは、それを次々と切り落として行く。そして、ナゲナンワーの目の前まで駆け寄り、大きく剣を振り下ろす。
「ええいっ!」
ナゲナンワーは真っ二つになった。一瞬やったかと思われたが、それはナゲナンワーの罠だった。真っ二つになったのでは無く、二つに分身したのだ。
「ナゲナンワアアアアアアアッ!」
左右のナゲナンワーから、同時に投げ縄が発射される。さすがにこれは交わしきれず、厳しく後ろ手に縛り上げられてしまうシバラレクイーンとゆうか。
「ああん!...だめっ!...あんっ!あんっ!」
「ナゲナンワアアアアアアアアアアッ!」
更に、ナゲナンワーは容赦無く投げ縄を発射する。胸の上下、膝、足首と次々と厳しく縛り上げられてしまうゆうか。とうとう、股にもこぶ付きの縄を掛けられてしまった。
「はあああああああんっ!....はんっ!...あっ!あはああああああんっ!」
シバラレクイーンとゆうかは完全にシンクロしている為、シバラレクイーンへの責めは、そのままゆうかへの責めとなってしまうのだ。
「い...いけないっ!」
「ゆうかを助けなくっちゃっ!」
ゆうかに駆け寄ろうとする、まゆみ達。しかし、その前に二つの影が降立った。
「おおっと!こっから先はいかせへんで!」
「姉さん!えろう遅うなってすんまへん!」
「遅いわよ!ウッチー!ヨッシー!」
前方にはウッチーとヨッシー。後方には、ようやく回復したコマンダー・ミキによって、挟まれてしまうシバラレンジャー達。
「ああん!こんな時に...」
「何とか突破して、ゆうかを助けるのよ!」
まゆみ達の言葉に、不敵に笑うコマンダー・ミキ。
「ふふふ...5人だけで、あたし達に勝てるかしら?」
一方、シバラレクイーンのピンチを目の当たりにした白銀の騎士は、ギルディオンを呼ぼうとする。
「い...いかん!ギルディ...」
しかし、その一瞬をジャルバスは見逃さなかった。素早く左手でサイコキネシスを放つ。
「どりゃあああああああっ!」
「うわああああああああっ!」
白銀の騎士は大きく跳ね飛ばされ、近くのビルの壁に激突してしまう。
「ふふふ...よそ見はいかんなあ...よそ見は!」
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