「んんんっ!......んふっ!......んっ!....んっ!......」
縛られた体を懸命にくねらせ、かすかな呻き声を上げるレイコ。“いいわけないでしょっ!”とでも怒鳴っている様だが、悲しいかな、厳しい猿轡の為全く声にならない。
「ふふふ........もうすぐ地球に着くわ!そうすればお仲間が増えるから、もう少し楽しくなるかもよ?」
「んふっ!......んんんんっ!.........んふんっ!......」
今度は、ユリが厳しく縛り上げられた体を激しくくねらせ、何やら訴えかける。“やめてっ!先輩のシバラレンジャー達は縛らないでっ!”とでも言っているのだろうか?
「ユウミ?........」
とそこへ、また別の女性が入って来る。黒の、これまた露出度の高い超ミニスカートの服と、ロングブーツ。当然ビザール地のボンデージファッションだが、彼女は更に網タイツを履いている。そして、撓るような黒のロングヘアーに、思わず吸い込まれそうになる漆黒の妖しい瞳。そう、既にお馴染みの女宇宙海賊ツカサである。
「あら?お姉さまどうしたの?」
「またここに来ていたの?........そろそろ地球に着くわ!操縦室に行きなさい!」
「はい!お姉さま!」
そう返事を返し、ユウミは独房を出て行った。残ったツカサは、惨めに縛られて転がされているレイコの方へ顔を向け、薄ら笑みを浮かべながら話し掛ける。
「ふふん!........あたしを連行するはずだった女宇宙刑事さんが、逆に厳しく縛られて連行されてるなんて.........情けないわね!」
「んふうううんっ!.......んっ!んっ!.......んんんっ!」
また、激しくもがいて呻き声を上げるレイコ。しかし、厳しく後ろで高手小手に縛り上げられた体は全く自由にはならず、滑稽にもがいて、よりツカサの優越感を高めるだけだった。
レイコとユリは、銀河連邦刑務所からツカサを別の刑務所に連行する命を受けていた。女性犯罪者専用の拘束具で、厳しく後ろ手に拘束したツカサを二人は護送中であったが、そこをキョウミ、ユウミの女宇宙海賊コンビに襲われた。この二人はツカサの妹分で、ツカサ、キョウミ、ユウミの3人は、かつて女宇宙海賊三姉妹として宇宙をまたにかけて暴れまわっていた。ツカサが銀河連邦警察に逮捕されて以来、彼女達はずっとツカサを救出する機会を伺っていたのだ。当然、レイコはハイパーモード、ユリはシバラレオレンジに変身して闘ったが、結局負けてしまい、厳しく後ろ手高手小手に縛り上げられてしまった。ツカサを救出したキョウミとユウミは、そのまま縛り上げたレイコとユリを連れて地球へと進路を変えた。果たして、彼女達は何の為に地球へ向かっているのであろうか?...........

ツカサ達の乗った宇宙船は、日本時間深夜2時頃、近獏村近郊の以前しばられ人の地球移民の際に使われた宇宙船が発見された山の中腹に着陸した。明らかに隕石とは違う飛行物体である為、ファンタージーベースでもナーワー帝国でも、この宇宙船の地球到達をキャッチしていた。

「?.....な....何???」

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