「ああん!だめ!解けない!......あん!早く行かなくっちゃっ!またナーワー様にお仕置きされちゃう.......あん!あん!」
この後、遅れたミキが魔王ナーワーの更なるお仕置きに見舞われたかどうか?........その辺は、読者のご想像にお任せします...............。

ファンタジーベース指令室。MEの前に、まゆみ、華汝、のりこ、ゆうか、胡摩が並んでいる。桜は、彼の後ろで計器を操作している。
「お....遅れてすみません!」
そこに、汗だくになりながらさなえが駆け込んで来る。
「遅いぞ!さなえっ!」
MEに一括入れられ、すまなそうに隊列に加わるさなえ。実は彼女も、縛られていた為遅れたのだ。例によって、残業で帰りが遅くなった強盗さん(旦那さん)に縛り上げられている最中だった。このプレイの時は、ペンダントが光るとまずいので外して押入れにしまってある。その為、気付くのが遅れ、集合にも遅れたという訳である。
「間違いありません!銀河連邦警察の宇宙船の様です。ですが、こちらの呼び掛けには全く応答ありません!」
振り向いた桜が、MEに報告を入れる。
「妙だな?応答が無いというのは.........こんな時間に、山奥に降りるというのも変だ?」
「い......いったい、何があったの?」
状況の飲み込めないさなえが、小声で胡摩に尋ねる。
「30分程前に、近獏村近郊の山に宇宙船が着陸したんです。それが、銀河連邦警察の物らしいって事なんですけど............」
胡摩がそこまで話し掛けたところで、MEが指令を出す。
「よし!シバラレンジャー出動!!とにかく、相手が何者か確認するんだ。もしかしたら宇宙の犯罪者の恐れもある!十分に注意して調査に当る様に!!」
「はいっ!!」
こうして、シバラレンジャー達は近獏村近郊の山の中へ調査に出発した。

既に午前3時をまわっていた。深夜の山の中、本来なら静寂に包まれている筈の所に、何やら集団で動き回る足音が響く。
「何か見つかった?」
「いえ、まだ何も発見できません!」
ミキの問い掛けに、敬礼をしながら一般戦闘員が答える。コマンダー・ミキとその一行は、魔王ナーワーの指令により未確認の来訪者の調査に来ていた。
『ミキ様!』
その時、ミキの通信機にサトミの声が届く。
「サトミ?!」
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