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「な.....そんなっ!」
「危ないっ!逃げるのよっ!」
ゆうか達は、慌てて飛び避ける。闇の固まりは彼女達の背後にあった木に直撃し、そこを中心に大きな爆発が起こる。
「きゃああああああああっ!」
「はああああああああんっ!」
直撃は避けられたもののかなりの衝撃を喰らい、ゆうか達は吹き飛ばされ、散り散りになって地面に叩き付けられる。
「あ......う...ふんっ!」
「あん!.......だ......だめ.........」
さすがに今度はダメージが大きく、とても直ぐには起き上がれそうに無い。
「か....完敗だわ......あ.......はんっ!」
さしものまゆみも、完全に音をあげてしまった。
「ふん!.....もうちょっと歯ごたえがあるかと思ったんだけど.........ま、しょせん温室育ちのお嬢さん戦士なんてこんなものか.......キョウミ!ユウミ!」
「はいっ!お姉様っ!!」
ツカサの号令で、キョウミとユウミは縄を取り出し、ゆうか達に近づいて行く。
「あ.....い......いけない.......し.....縛られちゃう........」
キョウミの姿に気付いた華汝は、何とか起き上がろうとするが体が自由にならない。
「ふふっ........もう逃げたくても、逃げられない様ね!」
「あっ.......あんっ!...んふっ!」
キョウミは、華汝の両手を厳しく後ろ手高手小手に捩じ上げる。強い痛みが走り、少し悶え喘いでしまう華汝。思う様に動けない為、全く抵抗は出来ない。されるままに縛られるしかない。だが、いい様に縛られる事には屈辱感は感じなかった。完膚無きまでに叩きのめされ、すでに彼女達のプライドはずたずただったからだ。
「あ.....いや......んっ......ふんっ!」
まゆみのところには、ユウミが来ていた。華汝と同様に、その両手を厳しく後ろ手高手小手に捩じ上げ、がっちりと縛り上げて行く。まゆみも抵抗はできず、締め付ける縄の痛みに少し悶え、喘ぎ声を上げる事しか出来ない。
「あん!.....ま.....まゆ姉ちゃん........」
「か.....華汝さん!........あんっ!」
厳しく縛り上げられて行くまゆみと華汝を、ただ見詰める事しかできないゆうか達。何とか助けたいが体は動かず、仮に動けたとしても全く敵わない。更に、次は自分達が縛り上げられてしまう。でも逃げる事もできない。そんな絶望感に打ちのめされながら、彼女達は何もできず縛られるのを待つしか無かった。
「ああん!ゆうかっ!みんなっ!」
「先輩っ!.....もうやめってっ!あん!あんっ!」
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