球体は猛スピードでツカサに突進して来るが、ツカサはそれを予期していたかの様に素早く後方に飛んで避ける。キョウミとユウミもそれに続く。球体は一旦森の奥まで飛び去るが、直ぐに戻って来てゆうか達の前で、銀色のバトルプロテクターに身を包んだ一人の戦士へと姿を変える。
「広大な宇宙を荒らし回る、悪に染まりし花共よ!この白銀の騎士が許しはしないっ!!」
「は......んっ!.....し....しろがねの.....きし...さま......あんっ!」
厳しく後ろ手に縛り上げられ、逆さ吊りにされて苦しむゆうか達の目に、ようやく安堵の表情が浮かぶ。逆にツカサ達には焦りの表情が..........と思いきや、待ってましたという感じの笑みを浮かべるツカサ。
「ふふっ........ようやく来てくれたわね......マイ、ダーリン!」
「?????」
予想外のツカサの対応に、一瞬戸惑ってしまう白銀の騎士。
「あん!や....やっぱり.....い....いけないっ!あん!あんっ!」
唯一人レイコだけは、ツカサの思惑が分っていた。しかし、厳しく縛られて逆さ吊りにされている身ではどうする事もできず、唯々縛られた体をくねらせるだけだった。
「キョウミっ!」
「はいっ!お姉様っ!!」
ツカサの号令で、キョウミが大きく飛び上がって白銀の騎士の目の前に降り立つ。そして.......
「うっふううううううんっ!しろがねのきしさまああああああっ!!」
例の悩殺ポーズから、魅惑の視線を彼に浴びせる。
「むっ?.......むむむむ...........」
キョウミの視線を浴びた途端、白銀の騎士の動きが止まる。ここに至って、ようやくゆうか達もツカサの目的を理解する。
「あん!....そ....そんな.......し....しろがねのきしさまが......んふっ!」
「だ....だめ!...........やめて.......あんっ!」
このままでは、白銀の騎士までもがツカサ達の虜となってしまう。そうなっては、もうゆうか達の助かる望みは完全に絶たれてしまう。慌てるゆうか達だが、縛られて吊るされている身ではどうにもならず、唯々力ない叫び声を上げ、体をくねらせるしか無かった。
「ほほほほほほほっ!そうよっ!あたしの目的は白銀の騎士、あなたよっ!..........宇宙一の美貌を兼ね備えたあたしには、何でも宇宙一の物こそふさわしい!パートナーもそう!白銀の騎士さん、宇宙一強いあなたこそ、このあたしに最もふさわしいパートナー........地球のお嬢さん戦士になんか、勿体無いわっ!......さあ!あたしのものにおなりなさいっ!!」
「ぬうおおおおおおおおおっ!!」
懸命に、誘惑の視線と闘う白銀の騎士。
「あん!......だ.....だめ..........」
「ふうんっ!......し....しろがねの....きしさま......はんっ!」
力の無い叫びを上げながら、懸命にもがくゆうか達。