後ろ手は、もうこれ以上は無いというくらい背中高くまで捩じ上げられ、胸の上部と一緒にきつく締め上げられている。胸は胸で、上下に縄が掛かって目いっぱい締め付けられているので、絞り出す様な感じではち切れんばかりに膨らんでいる。その上、膝と足首もがっちり縛り上げられ、唯体を捩る以外の全く動きが取れない。
「はん!......あ....き.....きつい....ふうんっ!」
唯々縛られた体をくねらせ、悶え喘ぐしかないシバラレンジャー達。そんな彼女達の苦悩を他所に、白銀の騎士は今度は倒れて動かないギルディオンに剣を向ける。
「ギルディオン・コンバインフォーメーション!!」
「キイエエエエエエエエエエエエン!!」
白銀の騎士の叫び声で、ギルディオンが再び起動する。一旦鳳凰の姿に戻り、大空へ飛び上がる。そのギルディオンの目から7本の光の帯が放たれ、白銀の騎士とシバラレンジャー達を照らす。その光を通って、白銀の騎士と縛られたシバラレンジャー達はギルディオンの中に吸い込まれて行く。
「ふん.......今度は何を始めるつもりだ.........」
黒鋼の騎士は、相変わらず余裕の表情でそれを見詰めている。それと対照的に、バクレンジャー達はハラハラしながらこの状況を見詰めていた。
「キイエエエエエエエエエエエエエエン!!」
白銀の騎士達を乗せたギルディオンは、クロガネでは無く縛られたシバラレクイーンに向かって行く。そして、シバラレクイーンを厳しく縛り上げている黒い縄を切る。
「あっ!あんっ!」
ようやく後ろ手縛りから開放され、ほっと息を付くゆうか。余裕のクロガネは、特に邪魔をする事も無くその行動を唯見ている。
「ふん!.......2体がかりで来れば勝てるとでも思っているのか?」
「ギイエエエエエエエエエエエエエエン!!」
だが、その後のギルディオンの行動は、黒鋼の騎士の予想とは大きく異なっていた。突如ギルディオンの体が開くように割れ、細部が変形をしながらシバラレクイーンに覆い被さって行く。
「な.......何だと?!」
ギルディオンのパーツが、バラバラになって鎧の様にシバラレクイーンを包んで行く。腕、脚がシバラレクイーンの女性的なフォルムから、力強い男性のフォルムに変わっていく。胸の部分にも分厚い装甲が重なり、完全に男性の体形へと姿を変える。最後に、ギルディオンの頭部がマスクの様にシバラレクイーンの顔を覆い、男性型の巨大ロボットが完成する。
「超次元ロボ・シバラレキング!!」
完成したシバラレキングから、白銀の騎士の声が響き渡る。そのコックピットには、颯爽とポーズを決める白銀の騎士の姿があった。このシバラレキングも、他のロボットと同様操縦者の動きがそのままロボットの動きとなる。そして、白銀の騎士の後ろには............
「あはあああんっ!......んっ!......んふううんっ!」
「はあん!..........あっ.....あん!あんっ!」