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プロフェッサー・ちょこるの生み出した不思議な蜘蛛に、捕らわれて糸で縛り上げられたゆうか、まゆみ、華汝、桜の4人。その糸は信じられない程強固で、シバラレンジャーの力やイプシロンの兵器でも切る事ができない。4人の危機を察知して駆け付けたのりこと胡摩は、敵の正体も掴めぬまま、果敢にも敵の巣窟と化したファンタジー・ベースに突入していくのだった。

ファンタジー・ベース内の通路を疾走して行く、胡摩とのりこ。内部もあちらこちら蜘蛛の巣が掛かっているが、外程は酷く無い。巧みに蜘蛛の巣を避けながら通路を進んでいたが、突然目の前に、丁度イプシロンの車輪の高さに通路を遮る様に張られた蜘蛛の糸が飛び込んでくる。
「あっ?!」
気付いた時にはもうブレーキは間に合わない、蜘蛛の糸に絡まってイプシロンは横転し、胡摩とのりこは前方に放り出されてる。
「きゃんっ!!」
「はあんっ!!」
二人とも、激しく床に叩きつけられてしまう。
「.....いたた.....だ..大丈夫?のりこ....」
「え....ええ.....」
多少痛みはあるが、二人とも直ぐに立ち上がり辺りを見回す。
「き...気を付けて、胡摩!....こんな罠みたいな蜘蛛の巣を張ってるなら、敵はすぐ側にいるかもしれないわ!」
「う....うん!」
のりこは前方を、胡摩は後方に注意しながら、慎重に通路を進んで行く。だが、その頭上....通路の天井には、既にあの蜘蛛が姿を現していた。彼女達は、敵は当然等身大の幻縛獣だと思い込んでいた。その為、本当の敵である小さな蜘蛛には気付いていなかった。
「....きゃっ!!」
胡摩の声に、のりこは慌てて後ろを振り向く。見ると、胡摩が細い蜘蛛の糸に、上腕部と脚部を縛り上げられていた。
「あんっ!!」
胡摩は、バランスを崩してその場に倒れ込んでしまう。
「こ...胡摩っ!!.....?!」
駆け寄ろうとしたのりこだが直ぐに踏み止まり、上方に顔を上げる。振り向いた後ろには敵は居ない、自分が見ていた前方にも居なかったので、敵が居るとすれば上しか無い。
「....?!...」
【第19話】  狙われたファンタジー・ベース ― Act.3 ―
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