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「とおおおおおおおおおっ!!」
そのまま飛び上がったかと思うと、今度は先程何かを見つけた位置に飛び込んで行く。高速回転により地面は掘り下げられ、そのままその中に白銀の騎士の姿が消えて行く。実は、その下には先程さなえが通って来た地下通路があった。通路に到達した白銀の騎士は、そのまま進んで一気に地下のトレーニングルームに飛び出す。
「とおおおおおおおおおおっ!!」
「?!.....し...白銀の騎士さまっ!!」
縛られて、うな垂れていた桜が思わず声を上げる。
「?!.....し...シバラレバイオレット!....大丈夫か?!」
「...は....はいっ!!」
涙ぐんだ顔を上げて、少し明るい表情で返事をする桜。
「?!」
そこへ、何処からか糸が噴き付けられて来る。白銀の騎士は、とっさにこれを交わす。
「ぬううううっ!!」
例の蜘蛛が、邪魔者を排除しに来たのだ。蜘蛛は、次から次へと糸を噴出して来るが、白銀の騎士も巧みにこれを交わして行く。
「おのれっ!!」
間隙を縫って攻撃も加えるが、糸を避ける為に一瞬で出しが遅れるのと、蜘蛛が小さく素早い為当らない。そうしている内に、部屋中が糸まみれになってどんどん行動範囲が狭まって行く。
「む?.....い...いかん!こ....このままでは......」
そう思ったのも束の間、避けた先に蜘蛛の巣があり、片足が糸に絡まってしまう。
「し....しまったっ!!」
動きが止まったところへ、怒涛の様に蜘蛛の糸が噴き付けられて来る。
「ぬうおおおおおおおおおおっ!!」
見る見る内に、全身に糸を巻きつけられて行く白銀の騎士。
「あん!....し...白銀の騎士さまっ!....ああんっ!!」
白銀の騎士のピンチに、何とかしなくてはと動こうとする桜。しかし、厳しく後ろ手高手小手に縛られた身ではどうする事もできず、少し体を捩った程度に終わってしまう。そうしている内に、白銀の騎士は繭の様に糸で固められてしまった。
「ああん!そ....そんなっ!!......」
湧き上がった希望が費えてしまい、再びうな垂れてしまう桜。ジャスティー・ブレードではこの糸は切れない。こうなっては、流石の白銀の騎士も成す術無いか?......

その頃、ゆうかの部屋ではコガネムシメカの責めが相変わらず続いていた。誰もこの部屋には入って来れないので、メカを止める者はいない。後ろ手に縛られたゆうかには、当然止める術は無い。そうした訳で、コガネムシメカは休まずゆうかを刺激し続けていた。
「はあああああああんっ!あん!あっ!あっ!あああああああああんっ!」